ISOとは

ISO (アイエスオー)とは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)というスイス・ジュネーヴに本部を置く非営利法人のことです。


国際標準化機構とは、様々な世界の標準(ISO規格)を定める団体であり、世界162カ国がISOという機構に加盟しています。もちろん、私達の住む日本も加盟国です。


ISOの主な目的はISO規格とも呼ばれる国際規格の策定であり、私達に身近なものから縁遠いものまで、1947年の発足以来、22,467もの規格を策定しています。


(2018年12月時点)このISOという組織が定める「ISO規格」のことを省略して「ISO」と呼ぶことがあります。一般的に「ISOを取得する」といえば「ISOの規格の 認証 を得る」という意味になります。


つまり、本来ISOとは国際標準化機構という団体のことを指すのですが、日常的にはその団体が定めた「規格 」のことを意味するということになります。



ISO規格は世界基準のモノサシ

では、ISO規格とは一体どのようなものなのでしょうか?先程は小難しく「国際規格」や「標準」という言葉を使いましたが、簡単に言ってしまえば「モノサシ 」のようなものです。


例えば、私達は当たり前のように1cmを1cmと認識していますが、人によって1cmという定義が曖昧であったときどうなるでしょうか?


例えば設計図に記載したものを外注先の製造業者が上手くつくってくれなかったり、買い物をするときに製品の大きさが分からず不便だったり、様々な問題が起こることが想定できますね。


このため、1cmという単位は「標準化」がされており、現在は誰もがそのモノサシに従っています。


1cmというものを標準化することで、設計した通りに製品が出来上がったり、簡単に壊れたりしないような丈夫な製品をつくることができるのです。


このモノサシのことを「規格」といいますが、他にも例えば以下のようなものが「規格」として存在しています。


私達の身近なところに存在する「規格」例えば電池やコンセントというのは、どの電化製品でも利用することが可能です。


Panasonicの製品はPanasonic製のコンセントや電池でしか動かないということはありませんし、パソコンのキーボードも国によって違いはあれど、ほとんど同じ配列で設計がされています。


これは、私達が使いやすいように規格が統一されているためです。


また、海外に行っても案内板は日本国内と同じようなものが採用されていると思います。


案内板は日本独自のJIS規格を採用してるものもあれば、非常口のマークのように世界基準のISO規格として認識されているものもあります。


――このように、私達の生活に直接関わるようなところでも「規格」というものは存在します。



マネジメントシステムとは?

さて、ここまでである程度「規格」というものに対する理解は深まったでしょうか?


しかし、ISOの規格のややこしいところは、「マネジメントシステム」というものに対する規格が存在するということです。


ISOでいうマネジメントシステムは、少し難解な言葉を並べると以下のようなものです。


マネジメントシステムとは、方針及び目標を定め、その目標を達成するために組織を適切に指揮・管理するための仕組みです。


簡単に言えば組織のルールや仕組み のことです。


例えば皆さんの会社には「朝9時に始業」といったルールがあると思います。


これも広義ではマネジメントシステムの1種類と言えます。他にも「昇給制度」や「休暇制度」という会社独自のルールは組織の目標を達成するためのプロセス――マネジメントシステムであると言えます。


さて、ではマネジメントシステムに対する規格とはどのようなものでしょうか?


組織のルールや仕組みに関する規格というのは少しイメージが湧きにくいですが、マネジメントシステムに対する規格は「こういうルールに則っていれば、環境に悪影響は与えない」とか「こういう仕組みで経営していれば、不良品は出にくくなる」という経営管理に関するノウハウのようなものです。



ISOマネジメントシステムの認証とは?

ISOのマネジメントシステムの認証というのは、噛み砕くと「ISOが定める要求事項 (ルール)に則った経営ができていると認められること」です。


ISOの規格認証というのは、「どうあがいても、そのルールに従っていれば製品の品質 なり労務環境が改善されていく」ように規格が構築されているため、「規格が求める要求事項に従っている=ISOから認められる=継続的に品質や労働環境の改善がなされていく」ということになるのです。


つまり、規格ごとにISOによって策定された「要求事項」に従っていれば、ISOから認証を受けることができるということになります。


また、ISOでは「 第三者認証 制度」というものが採用されており、ISOが直々に規格の認証を行うのではなく、IAFに加入している「 認定 機関」から認定を受けた「認証機関」が審査及び認証を行う制度になっています。


この第三者認証制度によって不正なしに審査されるため、世界中で「ISO認証を受けているということは、しっかりしている会社だ」とみなされるのです。



ISOマネジメントシステムの種類

色々と解説してきましたが、具体性のない話をしてもイメージが湧きにくいと思いますので、実際にどのようなマネジメントシステムに関するISO規格があるのかということをチェックしていきましょう。


ISO9001(品質マネジメントシステム)

ISO9001 はQMSとも呼ばれる品質管理に関する規格です。


「こういう経営管理をしていれば、品質は担保される」というものです。


ISO9001が定める要求事項に従えば、不良品率は低下し、、品質の維持・向上が図れる、そんなマネジメントシステムになっています。


取得することで客観的に「品質」についてお墨付きを得ることになるため、取引先からの信頼感の醸成や官公庁からの入札に有利になります。


ISO14001(環境マネジメントシステム)

ISO14001は環境に与える悪影響をなくすためのマネジメントシステムです。


海外の大企業などはサプライヤーに対してもISO14001の認証取得を求め、企業の社会的責任(CSR)に関する取り組みを積極的に行っています。


ISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム)

ISO27001は企業の機密情報の漏洩やサイバー犯罪の被害に合わないようにするためのマネジメントシステムです。


日本国内では個人情報に特化したPマークが有名ですが、保有情報全般に関する国際基準はISO27001となっています。


ISO22000(食品安全マネジメントシステム)

「食の安全」は全世界で注目を集めているクリティカルな問題です。


ISO22000はHACCPをベースとした食品安全に関する国際規格です。


食品製造だけでなく、輸送、包装などの事業での取得も珍しくありません。


ISO45001(労働安全マネジメントシステム)

従業員の健康管理や事故の防止は企業の責任として広く世の中に普及してきました。


今後は労働安全マネジメントシステムが採用活動に影響を与えるような時代がくるかもしれません。



ISO規格を取得する理由とは?

ISOの規格は企業の自主的な活動として取得されますが、その理由は様々です。


例えば以下のような理由で取得を目指す企業が多いです。


・官公庁からの入札の加点対象となる

・取引先から取得を求められた

・対外的な信頼感向上のため

・営業活動推進のため

・経営効率改善のため


先程もご紹介した通り、ISOの規格は第三者認証制度を採用しているため、長期的な経営を行っていく上で有用なだけでなく、ステークホルダーからの信頼向上などの価値があるものです。


また、全世界で標準化された規格であるため、海外進出を行う場合などにはなおさらマーケティング的なメリット は大きくなります。



ISOを取得するために何が必要なのか?

ISOを取得するためには、その規格が定める要求事項を満たす必要があります。


この要求事項は規格ごとに異なっていますが、どれも「マネジメント」に対する規格ですので、試験のように「何点以上取らなければならない」といったものではありません。


どういうことかというと、例えば環境マネジメントシステム(ISO14001)の認証を取得しようとした際に、「現時点でどれだけ環境に悪影響を与えているか」ということはそれほど重要ではなく、「今後PDCAサイクルを回して継続的な改善 が行っていける体制ができているか」ということが重要視されるのです。


――では、具体的にどのような手順で規格取得に向けてアクションを起こしていけば良いのでしょうか。


1.検討・準備

まずは取得するISOの範囲と取得に向けて動くための体制を構築していきます。


この段階では以下のようなことを行います。


・ISOの担当者を決定する

・ISOの取得する範囲を決める(製品単位なのか、会社単位なのか、事業所単位なのか)


2.構築・運用

ISOでは規格の要求事項に即したマネジメントシステムの構築と文書化というものが必要になります。


ISOの規格に沿って自社に必要なマネジメントシステムを構築し、マニュアルとなる文書を作成していきます。この文書に基づいて実務を行い、うまく機能しない部分は適宜テコ入れをしていき、書類の修正を行います。


P(マネジメントシステムの構築)

D(マネジメントシステムの実行)

C(実行のモニタリング)

A(マネジメントシステムの修正)


これがISOで求められるPDCAサイクルです。


3.審査

改善と検証を繰り返し、構築したマネジメントシステムを第三者機関が審査を行います。


第三者機関によって規格の要求事項を満たしていると審査された場合、認証機関が登録申請を行い、申請が認定機関から認められればISO認証の取得となります。


この審査が降りた後も定期審査などが入ることになりますので、ISOは取得してからも運用をし続ける必要があります。



まずは規格の内容を理解しよう

冒頭でも申し上げましたが、ISOは2万を超える規格を策定しており、マネジメントシステムに関する規格も複数存在します。


まずはそれぞれの規格の内容を理解し、その考え方に触れることでISOがどのようなものなのかという理解が深まっていきます。


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